COOL LOVER


〜〜〜〜


空っぽになったお弁当箱を見つめて、またニヤニヤしてしまう。

今、お母さんの気持ちがわかった気がする。



「…ありがとう、全部食べてくれて。お腹痛くない?」


「…平気。おかげで腹いっぱい。」



満足そうに椅子の背もたれに寄りかかる翼くん。


また心が満たされていくのを感じる。



「……はぁ。」


「へ…?」



ため息をついたかと思うと、あたしの髪に指を絡める。



ドクンッ


微妙に感じる指の感触。

変な感じ……///



「お前…」

「え?」



なに?


その切なそうーな瞳は。




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