COOL LOVER


自然と、囁くような声になってしまう。

ドキドキしながら翼くんを見ると…



「……」

「?」



黙ったまま。

ちょっとだけ時間が流れる。



「あの、翼く……」


「美味いよ。
サンキュ、な。」



……え…っ


今…



「本当に?」

「あぁ。」

「また作ったら、食べてくれる?」

「あぁ、もちろん。」




や……

やったぁあ!!!!



今にも飛び上がりそうなあたしを見て、クスクス笑う彼。


いつも無口で、自分の気持ちをなかなか言葉にしてくれない翼くんが

美味い って。

また食べてくれる って。




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