先生さまはキスで繋ぐ
「はあ?」
「私のつい最近までの先生のイメージは、サイボーグで地味で面白くなくて白衣だったんだけど」
「白衣ってお前」
先生は苦笑したようだった。
「つい最近までのってことは、今は違うんだ?」
「……キス魔で誘拐魔で実はイケメンで白衣」
「やっぱり白衣かよ」
まあ、イケメンって言われることについては悪い気はしねえな、と、先生は笑った。
「なんでそんなに前髪伸ばしてんの? 顔が見えないでしょ」
「いーんだよ、俺の顔なんか、見えなくても」
「いいの?」
「うん」
――どうして、とは訊けなかった。
先生のサングラスの奥の目が、どんな色を浮かべているのかわからなかったから。
「……ねえ、北口先生」
「私のつい最近までの先生のイメージは、サイボーグで地味で面白くなくて白衣だったんだけど」
「白衣ってお前」
先生は苦笑したようだった。
「つい最近までのってことは、今は違うんだ?」
「……キス魔で誘拐魔で実はイケメンで白衣」
「やっぱり白衣かよ」
まあ、イケメンって言われることについては悪い気はしねえな、と、先生は笑った。
「なんでそんなに前髪伸ばしてんの? 顔が見えないでしょ」
「いーんだよ、俺の顔なんか、見えなくても」
「いいの?」
「うん」
――どうして、とは訊けなかった。
先生のサングラスの奥の目が、どんな色を浮かべているのかわからなかったから。
「……ねえ、北口先生」