先生さまはキスで繋ぐ
「お約束?」


「そう! いかがわしい事をしない。他言しない。嫌がる事をしない。以上! いい?」


「……なんか、おもしろい約束だな」


「どこがよ!? ぜんぶ私の危機に関わることでしょ。守れないとか言わないでよ」


「いや、わかった」


 クスクスと笑いながら、先生は頷いてくれた。


「じゃあ、そういうことで」


 言って、先生は私の手から空になったカップをとる。


「約束通り、送って行くから帰りましょーか」


「あ……うん」


 車のカギが付いたキーチェーンを指でくるくる回しながら言った先生に、私は頷いた。


「ばいばい、ブルー」


 小首をかしげるインコに挨拶をしてから、私は先生の後ろをついてマンションを出た。


 来たときと同様、私は後部座席に乗り込む。


「お前んち、どこだっけ?」

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