先生さまはキスで繋ぐ
2無愛想orキス魔
無愛想ですか?
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「ハールカっ。カラオケ行くよー」
終礼が終わるや否やそう言って廊下に出た円華に、私は顔を上げる。
「あー、うん。そうだったね」
カバンを持って立ち上がると、なぜか石川までもが「行くか」と立ち上がった。
「は? なんであんたが一緒に来んの?」
「いや、主催者、俺だし」
石川はキョトン顔で私を見つめてくる。
「主催者? ちょっと、どういうことよ」
「あれ、言ってなかったっけ?」
石川と同じように、キョトンとする円華。
「今日は、石川と石川の友達と一緒に、4人でカラオケだよ」
「はああ? 聞いてない。初耳!」
「まあまあ、いいじゃん。カラオケ、石川たちのオゴリだし」
廊下から教室に顔を覗かせた円華の言葉に、石川はゲッと眉間にしわを寄せた。
「なにそれー。俺も初耳なんですけど」