先生さまはキスで繋ぐ
「……」


 桂木くんの言葉に頷いて、私は苦笑いをうかべた。


「なんで、知ってるの?」


「だから、俺は常連だったから」


「そうじゃなくて」


 私は首を振る。


「なんで、私だって分かったの? 石川の友達の、私だって」


「……あいつが、学校で友達と撮った写メ送りつけてきたから」


「写メ?」


 そんなもの、石川と撮った覚えはないのだけれど。


「後ろの方に藤堂さんが映り込んでた」


 私の心を読んだように、桂木くんは言った。


「それで、気付いたんだ? すごいね」


「常連だったから」


 やたらと常連、という言葉を繰り返す桂木くん。

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