先生さまはキスで繋ぐ
もう一度、着信履歴から先生の番号を出して、発信ボタンを押した。
数回のコールのあと、雑音が聞こえてきた。
『はい?』
「……電話したでしょ」
『ああ、した。お前、外にいんの?』
「……まあね」
うちの高校は、遊戯場への立ち入りが禁止されている。
ゲームセンター、ボウリング場。カラオケ店なんてもってのほか。
『ふうん。いや、夕飯作ってもらおうと思って電話したんだけど』
「夕飯ね……いいけど」
『ちょうど買い物してるとこだから、迎えに行ってやるよ。いま、どこ?』
「いや、いいよ」
現在地なんて言えるわけないだろ。
『なんだ、遠慮すんなよ』
「してないしてない。……あー、でも、ちょっと待ってよ。今すぐにはいけない。友達と……その、ちょっとお茶してるから」
数回のコールのあと、雑音が聞こえてきた。
『はい?』
「……電話したでしょ」
『ああ、した。お前、外にいんの?』
「……まあね」
うちの高校は、遊戯場への立ち入りが禁止されている。
ゲームセンター、ボウリング場。カラオケ店なんてもってのほか。
『ふうん。いや、夕飯作ってもらおうと思って電話したんだけど』
「夕飯ね……いいけど」
『ちょうど買い物してるとこだから、迎えに行ってやるよ。いま、どこ?』
「いや、いいよ」
現在地なんて言えるわけないだろ。
『なんだ、遠慮すんなよ』
「してないしてない。……あー、でも、ちょっと待ってよ。今すぐにはいけない。友達と……その、ちょっとお茶してるから」