先生さまはキスで繋ぐ
「ご想像通りって……高校生のファーストキスを奪うような最低な男になったと」


「なんでそうなる」


 先生はムッと眉間にしわを寄せた。


「いや、だって事実じゃん」


「あ、そうか」


 私は首をかたむける。


「不思議。そんな人がなんで私なんかを好きになるかね?」


「さあ? 俺も不思議」


 言って、先生はカラカラと笑った。


「……いつもそうしてればいーのに」


「え?」


 私の言葉に、先生はまったく意外そうな声をあげた。


「だっていつもとキャラ違うじゃん。いつもは真面目そうだし、淡泊だし、地味だし。絶対こっちの先生のがいい」


「お。もしかして、俺に惚れちゃった~?」


「茶化すな、バカ教師」


 へらへら笑う先生は、普段の地味さ真面目さからは想像もできない。

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