先生さまはキスで繋ぐ
 小首をかしげる青いインコを指差しながら言うと、先生は「えっ」と目を見開いた。


「いや、なんつうかそれは……いや、それはだめ」


「え! だめなのっ?」


「いや、だめだろ」


 先生は呆れ顔で私を見た。


「そいつは独り身の俺の唯一の癒しなんだから。いくら遥でもあげらんないよ」


「えー……」


「……あーそうか。お前、1人暮らしも同然なんだっけ」


「うん」


「まあそりゃあ……寂しいかもな」


 言って、先生はワシャワシャと私の頭をなでるように髪をかきまぜた。


「……べつに。寂しくはないけど」


「ほほう。……まあ、お前も学校とかで家あけてるからな……動物飼うなら、一羽とか一匹だけじゃ可哀想だよ」


「……うん」


「だからこいつも……そろそろ相方を探してやろうかと思って」

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