桜下心中
 休憩を入れながら、わたしはまた歩き出す。

 朝日が体に当たり、暖かくなってくるが、直射日光にすら体は反応し、目眩を起こしている。



 圭太の家に辿り着いた。

 しかし、道から見える圭太の部屋の窓は、カーテンが閉まっていて、内部を窺い知る事はできない。


「あそこが僕の部屋なんだ」


 そう教えてくれたのが昨日の事のよう。

 2階のあの窓。見上げて途方に暮れた。
 
 どうしたら、いいんだろう。


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