空の彼方へ2
「家が分からない…っ」


そう言い、その子はリリアに抱きつき、泣く。


―要するに迷子だな…―

リリアはその子を抱いたまま立ち上がる。


「お家を一緒に探そう」


「…うん…」



リリア達は近くの人に道を聞いたりして、やっとのことで家に辿り着く。


辺りはもう真っ暗だった。


「わぁい!お姉ちゃんありがとう!」


男の子はリリアに礼を言うとリリアは


「ねえねえ…悪いけど…私を泊めてくれない?」


「うん!いいよ!」


リリアは家の中に入る。


ごく普通な家だ。


「あ、そういや聞いてなかったけど、お前名前は?」


リリアが聞くと


「名前…分からないんだ…」

「え?」


「僕お父さんもお母さんもいなくて、自分の名前分からなくて」


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