空の彼方へ2
「じゃあ私が名前つけてあげよう、お前はグレイスだ」


「グレイス?」


「そう、ちょうど私の仲間にそんな名前の奴がいてね、お前がそいつに似てるからグレイスだ」


「あ…ありがとう」


「…さ、もう暗いからご飯にしよ」


リリアはグレイスを見て笑う。


「うん!!」


グレイスは笑顔で頷いた。

―あいつも笑うとこうなるのかな…―


リリアはしばらくそんなことを思っていた。






「はい」


気が付いたら、テーブルの上にスープが置かれてる。

「食べて!」


「…あ、ありがとう」


リリアは椅子に座るとスープを飲む。


「あ、おいしい…」


「家の近くに生えてるサマンっていう草のスープだよ、おいしいでしょ?」


「ああ」


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