空の彼方へ2
「ほら、飲むか?」


グレイスはリリアにスープを出す。


「これ…」


リリアはスープを見る。


「これか?これは俺の家の近くに生えてる草を使ったスープだぞ」


「…え?」


リリアはスープを飲んでみる。


―あの味…―


「グレイス…お前…お前の名付け親って分かるか?」

「…俺の名付け親か?確か…俺が昔迷子になって…その時会った女の人だっけっか…」


「え…」


―嘘だ…私さっきまで寝てたはず…じゃあ…さっき会った人は小さい時のグレイス…?!―


「リリア?」


「な…なんでもない…へへ…」


リリアは無理に笑う。

< 108 / 219 >

この作品をシェア

pagetop