空の彼方へ2
「え?…そ、そんなことないわ!ねえ!」


テールは少年の腕をぐいぐいと引っ張る。


「…くどい…」


「……っ…で、でしたら…私の城にいつでも来て…私はテール、ここのブリーチ王国の姫よ…あなたは?せめてお名前だけでも…」


「グレイスだ」


そう言うとグレイスはテールの前から立ち去って行ってしまう。


「…素敵…!!」








「ふ…ふーん…」


「あれからグレイスは年に2、3回だけだったけど私の城に来て下さったの」


―そんなことがあったんだ…―


「次、私〜!!」


アイリが片手を上げながら話す。


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