空の彼方へ2
「なんだっけ…ああ、なんかたまたま町ですれ違った女の人がいて、その人がグレイスがなんとかって言ってたから声かけたらそれがテールだったの」


「…あいつ…モテるんだな」

「モテるわよ、グレイスなんて、町に行くと必ずひとりの人はかっこいいって呟いてるわ」


タミーがクスクス笑いながら言う。


「はは…」



するとリリアはふたりに言う。


「ふたりは…グレイスのこと…もう好きじゃないのか?」


「え?」


「そ…それは」


テールとアイリはリリアから目をそらす。


「…右…腕を見た…から?」


「リリア…ごめん…」


「………実は…」




「やっぱり…っ」


リリアは部屋から飛び出す。


「リリア!!」


タミーがリリアを追う。


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