空の彼方へ2
せっかく…一緒になれたのに…


グレイスのこと…すごく好きだったのに…


ふたりで支え合ってきたのに…


死んじゃうなんて…悲しいよ…





何も起こらない彼を見て、リリアは立ち上がり、その場を去ろうとする。


―もう…彼は目覚めない…―



すると


突然背後から何かが光った音が聞こえた。



「え?」


グレイスの死体から美しい天使の羽が広がる。


夜なのに眩しいくらい明るい。


白い光の中でリリアは彼をじっと見ていた。


グレイスはまるで天使のようだった。





しばらくして、光が消えた。

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