空の彼方へ2
「…ここから右の方向に行けば坂道がある…と言っても時間がかかるな…そなた、じっとしてろ」


男はそう言うとすぐにリリアを抱き上げ、その状態で男は宙に浮く。


「え?!」


するとあっというまに丘の上まで飛んで行った。


「わ、すげぇ」


丘の上に到着した時、リリアは男に礼を言う。


「ありがとな、お前…名前は?」


「名乗るほどの者ではない」

リリアはまたもや立ち去ろうとする男を止める。


「名前だけでも聞いたっていいじゃんか」


「……ディナスだ…」


男はそう言うと去って行く。

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