空の彼方へ2
「なあ大丈夫か?!おい」


「リリア…」


「なんだよ…」


「…なんでもない、しばらくこのままにさせてくれ」

「…ああ…」


リリアはグレイスの横で夜空を見た。
彼を気にしながら。



夜が明け、リリアはグレイスの元へと駆け付ける。


「リリア、どうした?」


グレイスはいつもと変わりなく、普通のグレイスに戻っていた。


昨日のは夢だったのだろうか…


「大丈夫か?…昨日のこと…」


「俺のことだ、お前が俺を心配することではない」


グレイスはそう言い立ち上がると剣を自分の腰にしまう。


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