空の彼方へ2
「裏切ったのかもしれない…とにかく俺は呪われた悪魔の子だ…もうそんな俺にかかわらない方がいいぞ」


グレイスは雨に濡れながらリリアに言う。


「お母さんはまだ生きてるのか?」


「ああ、俺の右腕を刻んだ後に笑いながらどこかに飛んで行った」


グレイスは右腕を見ながら言う。


「…悪魔の子…か…」


グレイスが静かに言うとリリアがグレイスを抱き締めた。


「リリア…?」


「お前…そんな過去があったなら早く言えよ…いつでも聞いてやったのに」


「…そのような話はたくさんあるぞ」


「かまわない」


グレイスは雨の中自分のことを話した。


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