空の彼方へ2
「行こう、グレイス」


リリアがグレイスを見て微笑む。


「ああ」


グレイスとリリアは歩きだす。





「見えない…」


その日は霧が多く、よく前が見えなかった。


「…うわ…前が見えねぇ…ぎゃっ」


リリアはなにかに躓き、転びそうになるのをグレイスが止める。


「大丈夫か?」


グレイスに腕を掴まれたリリアはふぅと一息ついて言う。


「ありがとな、グレイス」


「いや…別にいいけど」


それを見ていたテールがふたりに近づく。


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