空の彼方へ2
宿のベッドにグレイスを寝かせ、4人は話し合う。


「グレイスの右腕のあの刻まれたような跡は何?」


アイリがリリアに聞く。


「ああ…話せば長くなるが…」


―グレイス、あのこと…言うよ―


リリアはグレイスのことを話した。







「そうなの…?」


テールが悲しそうな顔で言う。


「そうだな、私…グレイス見て来る」


リリアはグレイスが寝ている部屋に入る。


「うちらも寝よ?明日も早いし」


アイリがふたりに言う。


「そうですね…」



こうして3人は寝る。







「グレイス…」


リリアはグレイスの額に濡れたタオルをあてる。


「……ぅ」


「グレイス?!」


グレイスを目を覚まし、リリアを見る。


「…リリア……」


グレイスは右腕を抑えながら起き上がる。


「無理すんなよ」


リリアはグレイスの右腕を見る。


「…きついな…」



「ああ…痛みが…少しも落ち着かない…」


リリアは無意識にグレイスの右手を握る。

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