空の彼方へ2
リァリィはグレイスの肩に触れる。


「大丈夫?」


グレイスは目を閉じる。


「…具合悪いの?」


リァリィはグレイスを優しく抱きしめる。


「母さん…」


「え?」


グレイスはリァリィの腕の中で小さな声で言った。


「…母さん…」


懐かしい母のぬくもりがグレイスの心を締め付ける。

「……っ」


「お母さんね…いつまでもあなたを愛してるからね」

リァリィはグレイスの気持ちが分かり、グレイスの肩を優しくポンポンと叩く。

「………」


「あなたはひとりじゃないから」


リァリィはグレイスを自分の子どものように頭を撫でたりした。


グレイスはそのまま眠りについた。


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