空の彼方へ2
「それで…あいつは最後には死んでしまうんだ…」


「あなたはそのグレイスって方を助けたいの?」


リァリィはレモンティーを差し出しながら言う。


「助けたい…でも今の私には力が何もない…」


リリアはリァリィを見る。

「あのな、今日知ったんだけど…あいつの母親が…アモールの生き残りだったんだ…」


「アモール…ねぇ…」


リァリィは自分のレモンティーをかき混ぜながら呟く。


「リリア、落ち着いて聞いてちょうだい、あなたのおばあちゃんね、実はアモールなの…」


「は?」


「私のお母様はね、アモールだったのよ…アモールが人間と結婚して…私とお兄様を産んだの」


< 97 / 219 >

この作品をシェア

pagetop