モテ男と勤勉オンナの【秘】ラブ・ゲーム
「君、可愛いね」


ハルが口を開く


笑顔のように見えるが、目は笑ってない


むしろ怒っている…と表現したほうがよさそうだ


「顔だけね。そんなの褒められても嬉しくないし」


「髪も艶があって、お手入れに気を使っているんだね」


「だから? 私、お姉ちゃんみたいに優しくないから。男の褒め言葉を信用してないの」


「南先輩を優しいと思ったことは一度もないし、君を優しい子だとも思ってないよ」


「そう。なら良かった。明らかに嘘だとわかる言葉は発しないで。嫌いなの」


ハルがにっこりと笑うと、手に持っている紅茶のカップを静かに置いた


「やっぱり姉妹だね」


くすっと笑うハルの顔が、なんか無性に腹立たしい


苛々する


わかりきった態度で、接してくる男って嫌い


女を上から目線で見てくる男って大嫌い


女を制圧できると思っているその考え方がむかつくのよ


男は利用してナンボの世界よ

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