モテ男と勤勉オンナの【秘】ラブ・ゲーム
『切らないで。南センパイ。声が聞きたいんだ』


「アルコールが入ると、寂しがり屋になるみたいね。悪いけど、電話は切るわ。他の女お友達に連絡して、寂しさを紛らわして」


『ねえ、頭がいいのに勉強する理由はなに? そこまで頑張らなくてもいいじゃん。どっかの大学に、必ず受かるんだろ?』


「『どっかの大学』じゃ駄目なの。あたしは『一流』を目指しているの。あたしは貴方と違って、誰かに頼って生きていくつもりはないの。甘えるなんて嫌なの。女が一人で立てる基盤を作るには、最終学歴がモノを言うのよ」


『一人で? それってさ…誰とも恋愛せずに生きていくってこと?』


「さあね。恋愛の有無なんてわからないけど、結婚をするつもりはないわ。男に頼るなんてしない」


『寂しくない?』


「寂しいなんて感情、あたしには無いの」


『どうして? 俺は寂しいよ』


「知らないわよ、そんなの」


なんであたしに、そんなことを言うのよ

取り巻きの女子たちに言えばいいじゃない

ふと気がつくと、北城君のバックが静かになっている


さっきまでうるさかった音楽が、聞こえなくなっていた


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