モテ男と勤勉オンナの【秘】ラブ・ゲーム
「もう…駄目だぁ」


あたしは顔を机につけて、伏せた

あいつのせいで、勉強に集中できなくなった


何なのよ

学校で見る北城君とは違いすぎる雰囲気に、後ろ髪を惹かれてしまう


きっと…これは北城君の手だ

ギャップを使って、あたしを色ぼけさせようとしているに違いない


でも…そんなことをする意味が見当たらないんだ


なんであたしを脅すのか

それは夕方、あいつから聞いたから


あたしに面倒な嘘をつく必要は、あいつにはもう無いはずだし


あたしは携帯を握りしめると、リダイヤルで北城君に電話した


電話を切ってから5分は過ぎている


もしかしたら、また夜遊びに戻って気づかないかもしれない


5回鳴らして、出なければ切る


そう心に決めて、呼び出し音を数えた

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