モテ男と勤勉オンナの【秘】ラブ・ゲーム
ぎゅっと手を握りしめられて、あたしはドキッとした


「南センパイ、俺……さ。南センパイを好き、だと思う」


「え?」


「正直、賭けなんてどうでもいいって思ってる。センパイと付き合いたいよ」


「あ……っと」


「返事は聞かない。今は聞きたくない。ただ俺の気持ちを知って欲しいだけだから。今はセンパイの傍に居られればそれでいいんだ」


北城君がにっこりと笑った


あたしは北城君から視線をそらして、まわらない頭を必死に回転させて、答えを見出そうとした


でも…はっきりした答えが出なくて


あたしはずっと下を向いたまま歩いた


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