モテ男と勤勉オンナの【秘】ラブ・ゲーム
『わかってるなら…』


「だってセンパイの声が聞きたくて」


『バカ』


ちょっと照れ気味に言うセンパイのその言葉、俺…大好きだよ


俺はえへへと笑いながら、路地の隅で足を折って小さく身体を丸めた


「センパーイ、会いたい」


『さっき会ったでしょ。家まで送ってくれたじゃない』


「そうなんだけど…もう会いたい。明日まで待てそうにないよ」


『何、言ってるのよ』


「会いに行ってもいい?」


『駄目。何時だと思ってるの?』


「だよねえ」


『酔ってる?』


「全然。今日は飲んでないよ」


『何か…あったの?』


「なんで?」


『声を作ってるように聞こえるから』


センパイはすごいなあ

俺の声の違和感まで察知しちゃうんだから

< 74 / 128 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop