モテ男と勤勉オンナの【秘】ラブ・ゲーム
「さっき、父親に会った。それだけ」


『それだけ?』


「ん。それだけ。なんか言われそうだったけど、むかついたから、狭い路地に入ってやった。デカい車だから、追ってこれないけど…たぶん家に先回りしてると思う。だから帰りたくない」


『先回りって一緒に住んでないの?』


「俺は…一人暮らしだよ」


ずっと…ね


俺の両親は好き勝手にホテル暮らしだから…な


俺だけ、一人で暮らしてんだ


小さなぼろアパートで、生活してる


一人がいいって俺が言った…というか、一人になりたくて住民票に書いてある家を飛び出してやった


そしたらオヤジが勝手に、ぼろアパートの手配をしてやがったんだ


ぼろで住みにくそうなアパートなら、俺がすぐに根をあげて家に帰るとでも思ったんだろうな


だけど…親父の言うとおりになんか俺はならない


広い家よりよっぽどもぼろアパートのほうがいい


温かみが感じられて、俺は好きだ


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