地味子の秘密 其の五 VS闇黒のストーカー

†○○ご優待券の使い方

橘くんに術を使っちゃってから数日の日曜日。


ふわあぁぁ~……。

眠たい。どうしても眠たい。


数回欠伸をしてから、目をこすった。


「杏、まだ寝足りないわけ?」

「うん……」


コーナーソファーに座って本を読んでる陸が、呆れ気味に言う。


そんなこと言ったって、眠たいんだよ。

昨日、読書しすぎたんだ。

一睡もせずに、推理小説のシリーズ10巻全部読んじゃったし。


だから、こうして。

翌日陸の家に遊びに来てるのに、部屋のベッドでずっと寝てるんです。

今、ようやく起きたのに……まだ眠たいから陸が呆れてるってわけ。


「ハァ……しょうがねぇな」


そう呟いた陸が、パタンと読んでいた本を閉じた。


ため息つかれちゃった……。

すいません、睡魔には勝てないんだよねぇ。


もう一度、ベッドの中に潜り込もうとした瞬間。


「杏、ん」

「ふん?」


ソファーに座っていた陸が、あたしの方に向けて両手を広げた。

















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