地味子の秘密 其の五 VS闇黒のストーカー
終わりだ──。

マジで怒られる。


『陸のバカッ! なんでこんなモノ持ってるの!? あたしだけじゃ、満足出来てないってこと!?』

『もう、陸がこんなとこが好きなんだって知らなかった! バカッ変態悪魔閻魔大王!』


瞬時に、杏から浴びせられる言葉たちが頭に浮かぶ。

だが、俺が1番怖いのは───……。

『バカ陸ッ。もうエッチしないから!!』だ。


あぁ──ヤバイ。

そんなこと言われたら、本気で落ち込む。

杏に触れないのが、1番ツライ!

そうなることだけは回避しなければッ!!


「杏ちゃん? それは、接待した社長からもらったモノで……けして俺が行きたかったわけじゃない……」


持っていた言い訳をブツブツと言う。

その時───……。


「わぁ……すご〜い。高級キャバクラご優待券だって!!」


楽しげな声が聞こえた。
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