地味子の秘密 其の五 VS闇黒のストーカー
陸とふたりで並んで帰る。

周りは、もう真っ暗で人もいない。

……フツーの女の子なら、ちょっと怖がるのかもしれない。

あたしは、まったく平気だけど。


「あの子達、顎外れてなかったか?」

「まさか」

「それくらい驚いてたよな」

「確かに……」


数十分前、彼氏が陸であることを言ったら……。

ふたりともビックリしすぎて……ポカ〜ンと大口を開けてた。

まいちゃんは「全然フツーの人じゃない!!」って言ってたっけ?


次第に興奮し始めるまいちゃん達を、零ちゃんが引き連れて3人は帰って行った。


そして今、あたしの家に着き、繭ちゃんをベッドに寝かせるため陸に家へ入ってもらう。


──カシャ


……え?

今……何か聞こえなかった?


小さな音に、周りを見渡してみるけど……なんもない。


空耳かな……?


そう片付けて、家の門をくぐった。
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