地味子の秘密 其の五 VS闇黒のストーカー
コテンと頭を彼女の肩に預けてる。


……地味にムカつく。

イラっと来た。


「杏樹ちゃんいいの?」


バシバシとまいちゃんに、後ろから肩を叩かれる。


いいわけないじゃない。

他の女の子に、あーいうことをするのはイヤだ。


そして、今この教室で不快になっているのは、あたしだけじゃなくて……。


「コホン」


マイク越しに、教授が咳ばらいをした。

顔を見ると、いささか不機嫌な様子。

講義中なのに、邪魔されちゃってるもんね。

陸は、リカに寄り掛かってることに気付いてないのか、慌てるそぶりさえない。

……ムカつく。

帰宅したら、ヤツのキライなキャロットジュースを一気飲みさせてやる!!



ジリジリと時間が経つのを待って、講義終了のチャイムが鳴った途端。

勢い良く……席を立って、ヤツのところに向かった。
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