地味子の秘密 其の五 VS闇黒のストーカー
1日で、すっごく疲れた気分だったけど……なんか吹っ飛んだかも。

陸からの一言で。


「……早く治そうね」

「ん……」


もう一度、ギュッと抱きしめ返した時……。


──カプッ……


「はっ!?」

「ん〜……」


何してるのよ、この人はっ!?


──カプッ……


「こらっ……陸やめなさ……」


──カプッ……


……アンタは、大型犬かっ!?


背中をバシバシと叩くが、ヤツにはまったく効いてない。


──カプッ


「……ちょっ……」


あたしの首筋に顔をうずめていた陸は、あろうことか……。


「くすぐったいってば……」

「……柔らか……」


あたしの頬と耳、首筋、鎖骨を甘噛みし始めた。


まるで、大型犬が飼い主に甘えるように───……。
< 192 / 622 >

この作品をシェア

pagetop