地味子の秘密 其の五 VS闇黒のストーカー
数分も経たないうちに、「はい、で〜きた!」という声が聞こえる。


「どう?」

「わぁ〜!スゴイ万里さん!!」


渡された鏡で、自分の髪を確認した。

ゴムとピンで、キレイにまとめられたお団子。

サイドには、編み込みがあってカワイイ。

凝ってるのに、さっとヘアアレンジが数分で出来てるなんて……。

「さすが、美容師の卵」

「私なんてまだまだよ?」

お世辞とかじゃなくって、本心から言ってるのに……万里さんは「要努力だわ」って呟く。

彼女は、このお店の近くにある美容師専門学校の学生。

あたしより、1個年上なんだ。

学校が終わってから、ほぼ毎日バイトに入ってる。

目的は……「運命の彼を見つけるため」らしいです。

日々男の子との出会いを求めてる。


サバサバした彼女と、今日も一緒にバイトを開始した。
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