地味子の秘密 其の五 VS闇黒のストーカー
最強に不機嫌な声がした。
パッと現れた人物の顔を見た。
今ヤバイ状況かもしれないけど、嬉しくなる。
「は?」
ふたりのうち、ひとりの男の子が、後ろを振り向く。
「ガキ……痛い目に遭いてぇーか?」
顔には、笑みを含んでいるんだけど……本気だ。
殺気立ってる。
「ウザッ……アンタこの女の何?」
クスッとバカにした笑いをこぼす男の子たち。
え、閻魔大王を目の前にして……な、生意気な態度を取れるなんて……。
す……すごい……。
命知らずだ……。
陰陽師のあたしより、すごいな。
ポカンと口を開けて、彼らの顔を交互に見つめた。