地味子の秘密 其の五 VS闇黒のストーカー
すぐにでも、行為を再開しようとする陸。


「……今夜一晩中可愛がってやる。寝れねーから、覚悟しろ」

「だっ……ダメ……」


反抗の言葉を口にしようとすると、甘いキスで塞がれた。

額……瞼……頬……唇……首。


……ヤバイ。

これ以上キスされたら、もうどうにでも良くなってしまう。


ヤツの胸板を叩こうとしても、両手とも陸の手と絡められて出来ない。


「杏……」


愛しいって感情が、ギュッと詰まったような声で名前を呼ばれた。


うぅぅぅぅ…………。

やっぱりダメッ……!


ええぃっ!!

こうなったら……!


覚悟を決めて、叫ぶ。



「……ッ……じゃあ、お風呂一緒に入って!その後は、陸の好きなようにしていいから!!」

「マジ……?」


次の瞬間……。


すっごく嬉しそうな弾んだ声が聞こえた。
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