地味子の秘密 其の五 VS闇黒のストーカー
起きるかな?って思ったけど、全然目を覚まさない。

う〜ん……。


──プニッ……


指先で、陸の頬を押してみた。

柔らかい……!

こうなったら、ビヨ〜ンと真横に頬を引っ張ってみたくなる。

でも、さすがに起きちゃうからやめよう。


やることがなくなって、暇になった。


あれ。

そーいえば、今何時だろう?

部屋の中は、まだ少し暗い。

目覚まし時計は、ベッドの枕元に置いてる。


「何時……?」


陸に腕を回されて、くっついてた体を、少し離し……起き上がった。


「5時か……」


暗いのに慣れた目だったから、難無く時計が見える。

寝たのは、何時だったんだろう?

たぶん、あんまり寝てないよね。

もっかい寝ようっと……。


そう思った瞬間───……。


──グイッ……!


「ひゃあッ!?」


陸に腕を引っ張られて、あたしの体が、ヤツの上に乗る。

まるで、あたしが陸をベッドに押し倒したような状態だった。
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