地味子の秘密 其の五 VS闇黒のストーカー
来週の休みの日?

「確か……金曜日かな?」


スケジュール帳で確認しないとよくわからないけど、たぶん休みだったはず。

でも、どうしてそんなことを聞くんだろう?


「それがどうかしたの?」


陸がそんなことを聞く意味が分からなくて、首をかしげる。


「金曜って、親父さんたちは?仕事?」

「へ?うん……」


あたしの質問には答えてくれなくて、陸ばかりが質問してきた。

ちょっと~答えてよ!

と、思っても何かあるのかと考えて口には出さない。


すると。


「な、みんなで集まって、食事しないか?」

「え?」


突然提案される。


食事?どこで?

それに、みんなって誰?


「松沢や蓮。朝比奈や西国たちも呼んでさ、場所はどこでもいいんだが……」


あたしの思っていたことが顔に出ていたのか、陸がすべて答えてくれた。


零ちゃんも西国くんも?じゃあ、ありさちゃんもいいんだよね?

うわ~久々にみんな集合できるかも!

一番最近に会えたのは、あたしのバイト先に食事しに来てくれた時だったもん!


「うん、ご飯食べよ!なんなら、あたしの家に集まればいいよ。みんなのご飯はあたしが作るから!」


こんな楽しいことを断るなんて、絶対にしないよ!

ニコニコと笑って、陸にそう返した。


「そうか、じゃあ来週の金曜日。杏の家で食事な?」


決まりと言わんばかりに、クスッと笑う陸。


こうして、その日のうちに、みんなの元へと、食事会の開催を知らせるメールが陸によって送られた。


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