地味子の秘密 其の五 VS闇黒のストーカー
だが、次の瞬間---。
ーーパタパタッ……
「あーちゃん!」
「へ?」
今まで座っていた会長の膝から立ち上がり、あたしの元に駆け寄って来る。
ま、繭ちゃん?
まるで、近くにいた橘くんから逃げるようにーーー……。
「どうしたの?」
彼女は、立っていたあたしの足にしがみついて、離れない。
「抱っこ!」
「え? 抱っこ?」
聞き返すと、コクコクと頷く繭ちゃん。
「急になんで?」と思ったけど、彼女があまりにも小さな両腕を一生懸命に伸ばしてくるから抱き上げた。
すぐに、あたしの首に腕を回して、しっかりと抱きついてくる。
え? あれ?
そして、気づいたーーー。
……繭ちゃんの体が、小さく震えていることに。
彼女の異変に気付いたあたしは、繭ちゃんを抱っこしたままキッチンに入った。
耳元で、優しく問いかけてみる。
「どうしたの? なにかあった?」
その質問と同時に、彼女の首に回す腕にも力が入ってきた。
橘くんに何か言われた?
いや、彼はあたしとの関係を繭ちゃんに尋ねただけだよね。
う~んと、考えていると。
「あーちゃん……あの人を家に入れないで」
そう彼女が、小さく呟く。
え?
思わず目を見開いた。
ーーパタパタッ……
「あーちゃん!」
「へ?」
今まで座っていた会長の膝から立ち上がり、あたしの元に駆け寄って来る。
ま、繭ちゃん?
まるで、近くにいた橘くんから逃げるようにーーー……。
「どうしたの?」
彼女は、立っていたあたしの足にしがみついて、離れない。
「抱っこ!」
「え? 抱っこ?」
聞き返すと、コクコクと頷く繭ちゃん。
「急になんで?」と思ったけど、彼女があまりにも小さな両腕を一生懸命に伸ばしてくるから抱き上げた。
すぐに、あたしの首に腕を回して、しっかりと抱きついてくる。
え? あれ?
そして、気づいたーーー。
……繭ちゃんの体が、小さく震えていることに。
彼女の異変に気付いたあたしは、繭ちゃんを抱っこしたままキッチンに入った。
耳元で、優しく問いかけてみる。
「どうしたの? なにかあった?」
その質問と同時に、彼女の首に回す腕にも力が入ってきた。
橘くんに何か言われた?
いや、彼はあたしとの関係を繭ちゃんに尋ねただけだよね。
う~んと、考えていると。
「あーちゃん……あの人を家に入れないで」
そう彼女が、小さく呟く。
え?
思わず目を見開いた。