地味子の秘密 其の五 VS闇黒のストーカー
1階に下りると、何やらリビングから賑やかな声が聞こえる。

陸もいるのかな?

玄関で待っている様子はないので、リビングの方へと足を向けた。

――ガチャ……

入口の扉を開けると、


「キャー!か〜わいい〜」

「繭、似合うぞ」


やたらとテンションの高いお母さんと、デレデレしているお父さんが目に入ってくる。


「パパママありがとう〜」

そして、あたしと同じく出かける準備をした繭ちゃんがいた。

淡い水色のドットワンピースを着ている。

髪の毛は、頭の高い位置でツインテールにしていて、毛先だけが縦ロールになっていた。

両親に向かって、ニコニコと笑顔を見せている。


うん、ホントにかわいい。さすが繭ちゃんだ。


ん?あれ?

なんで繭ちゃんも、出かける支度したの?

まさか、あたし達と一緒に出かけるのかな?


頭の中で、ぐるぐるとそんな疑問を考えていたら―――……。
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