地味子の秘密 其の五 VS闇黒のストーカー
ーー陸sideーー
パッと目を開ける。
まっ白な天井が目に入った。
ーーヒヤッ……
そして、背中が冷たい。
……俺、床に仰向けで寝てる?
ーーハッ!!
自分の状態に気づいて起き上がった時には、もう遅かった。
「クソッ……やられた!」
ーーゴンッ
床に拳を叩きつける。
まわりを見渡すと、部屋の中にいた全員が俺と同じように床に倒れていた。
眠らされたらしい。
こんな芸当ができるのは、杏のみだ。
“『12時からTV番組に俺たち6人で出演するから』”
この言葉を聞いた瞬間に、俺たちを眠らせる呪文を唱えたようだ。
腕時計で時間を確認する。
時刻は、10時35分。
大体30分ほど眠っていたみたいだな。
杏が俺たちを眠らせたのは、もちろん、逃げるためだろう。
じゃなきゃ、人間に対して、それも彼氏、親友たちに対して術なんて発動させねーだろ。
「おい、起きろ」
部屋にいる全員を起こす。
危険な術ではないようで、すぐに全員起きた。
杏は、ひとりで逃げたようだ。
俺たちは30分“も”眠らされていた。
普通なら、もうここから遠くに行ってしまっているだろう。
でも。
あの極度の方向音痴がそうやすやすと実家まで、帰れるわけがない。
絶対に、この近くをうろついているはずだ。
「杏を捕えるぞ」
そう言って、俺たち5人は、杏の捕獲に出た。
パッと目を開ける。
まっ白な天井が目に入った。
ーーヒヤッ……
そして、背中が冷たい。
……俺、床に仰向けで寝てる?
ーーハッ!!
自分の状態に気づいて起き上がった時には、もう遅かった。
「クソッ……やられた!」
ーーゴンッ
床に拳を叩きつける。
まわりを見渡すと、部屋の中にいた全員が俺と同じように床に倒れていた。
眠らされたらしい。
こんな芸当ができるのは、杏のみだ。
“『12時からTV番組に俺たち6人で出演するから』”
この言葉を聞いた瞬間に、俺たちを眠らせる呪文を唱えたようだ。
腕時計で時間を確認する。
時刻は、10時35分。
大体30分ほど眠っていたみたいだな。
杏が俺たちを眠らせたのは、もちろん、逃げるためだろう。
じゃなきゃ、人間に対して、それも彼氏、親友たちに対して術なんて発動させねーだろ。
「おい、起きろ」
部屋にいる全員を起こす。
危険な術ではないようで、すぐに全員起きた。
杏は、ひとりで逃げたようだ。
俺たちは30分“も”眠らされていた。
普通なら、もうここから遠くに行ってしまっているだろう。
でも。
あの極度の方向音痴がそうやすやすと実家まで、帰れるわけがない。
絶対に、この近くをうろついているはずだ。
「杏を捕えるぞ」
そう言って、俺たち5人は、杏の捕獲に出た。