地味子の秘密 其の五 VS闇黒のストーカー
ギロギロと睨みつけているはずなのに、八岐大蛇は、まったく怯まない。
それどころか。
「陸か? あぁ、バカ娘見つけた。今から連れて帰るから」
なんて呑気に閻魔大王に電話なんてしている。
や、ヤバイッ!
こんなんじゃ、本当に連れて行かれる!!
通話を切って、ケータイをポケットにしまう八岐大蛇。
ど、どうにかして逃げなきゃ!!
周りをキョロキョロして、逃げ道を探す。
その時。
「あっ!!」
5人の男の人たちの先に、窓が見えた。
それも、換気をしている最中なのか、開いている。
これは行くっきゃないでしょ。
「すみません!」
一言謝りながら、彼らの立っている間を通り抜けた。
「あ! 杏樹っ!」
八岐大蛇の焦った声が聞こえる。
ふふんだ! あたしはフツーの人間じゃないんだから。
目的の窓まで着き、高さを確認した。
ん~大丈夫じゃない?
「おいっここ6階だぞっ!?」
そんな5人組の声を背に受けながら、窓枠に足をかける。
「じゃあね。会長~♪」
ウキウキとした口調で、別れの言葉を言い、飛び降りようとした。
その時だった。
――グイッ
「うえっ!」
着ていた花柄のブラウスの襟を後ろから掴まれて、首が締まる。
そして。
「杏樹!!」
今まで聞いたこともない地獄の底から出てきたような声が聞こえたんだ。
それどころか。
「陸か? あぁ、バカ娘見つけた。今から連れて帰るから」
なんて呑気に閻魔大王に電話なんてしている。
や、ヤバイッ!
こんなんじゃ、本当に連れて行かれる!!
通話を切って、ケータイをポケットにしまう八岐大蛇。
ど、どうにかして逃げなきゃ!!
周りをキョロキョロして、逃げ道を探す。
その時。
「あっ!!」
5人の男の人たちの先に、窓が見えた。
それも、換気をしている最中なのか、開いている。
これは行くっきゃないでしょ。
「すみません!」
一言謝りながら、彼らの立っている間を通り抜けた。
「あ! 杏樹っ!」
八岐大蛇の焦った声が聞こえる。
ふふんだ! あたしはフツーの人間じゃないんだから。
目的の窓まで着き、高さを確認した。
ん~大丈夫じゃない?
「おいっここ6階だぞっ!?」
そんな5人組の声を背に受けながら、窓枠に足をかける。
「じゃあね。会長~♪」
ウキウキとした口調で、別れの言葉を言い、飛び降りようとした。
その時だった。
――グイッ
「うえっ!」
着ていた花柄のブラウスの襟を後ろから掴まれて、首が締まる。
そして。
「杏樹!!」
今まで聞いたこともない地獄の底から出てきたような声が聞こえたんだ。