地味子の秘密 其の五 VS闇黒のストーカー
質問タイムが始まって、15分ぐらいたった頃。
――ヒュッ!
――ガシャン!!
一瞬、何が起きたのかわからなかった。
気付くと、スタジオ内の照明が数個落ちていたんだ。
「キャアアアアア!」
スタジオにいたお客さんから、スタッフさんまで慌てだす。
照明が壊れたことで、スタジオ内が少し暗くなった。
「収録は中断しよう! まずは観客を避難させろ!! そのあとにタレントだ」
ひとりのスタッフさんの大声がこだまする。
お客さんを避難させてから、出演者を避難させようとしているみたい。
あたしたちは、一般人だけど、今回はタレントさんたちと同じ扱いを受けるらしく……。
「観客が出るのを待ってから、動いて下さい」
と、女性のスタッフさんに言われた。
――ビリッ
指先に、電気が走るような感覚になる。
奴らが……動き出したらしい。
スタジオ中にある妖気で気持ち悪くなりそう。
「杏……これ……」
いつの間にか隣に来ていた陸が話しかけてきた。
「うん、ここには妖怪がいる」
彼に返事をしながら頭では、高速回転でこれからのことを考える。
どうしようか。あたし、今日は何も持ってないんだよね。
まさかこんな状況になるとは思ってもみなかったから、呪符も数珠も用意してない。
あぁ~少しでもバックに詰めてくればよかった。
どうしようかと考えた時、あることを思い出した。
「メガネ!」
「は?」
間抜けな声を出す陸を放っておいて、急いでまだスタジオ内にいた繭ちゃんの元に向かう。
「あーちゃん?」
「あたしのメガネかして!」
同じくポカンとする繭ちゃんにも説明はせずに、彼女が持っていてくれた自分のバックからメガネを取り出してかけた。
――ヒュッ!
――ガシャン!!
一瞬、何が起きたのかわからなかった。
気付くと、スタジオ内の照明が数個落ちていたんだ。
「キャアアアアア!」
スタジオにいたお客さんから、スタッフさんまで慌てだす。
照明が壊れたことで、スタジオ内が少し暗くなった。
「収録は中断しよう! まずは観客を避難させろ!! そのあとにタレントだ」
ひとりのスタッフさんの大声がこだまする。
お客さんを避難させてから、出演者を避難させようとしているみたい。
あたしたちは、一般人だけど、今回はタレントさんたちと同じ扱いを受けるらしく……。
「観客が出るのを待ってから、動いて下さい」
と、女性のスタッフさんに言われた。
――ビリッ
指先に、電気が走るような感覚になる。
奴らが……動き出したらしい。
スタジオ中にある妖気で気持ち悪くなりそう。
「杏……これ……」
いつの間にか隣に来ていた陸が話しかけてきた。
「うん、ここには妖怪がいる」
彼に返事をしながら頭では、高速回転でこれからのことを考える。
どうしようか。あたし、今日は何も持ってないんだよね。
まさかこんな状況になるとは思ってもみなかったから、呪符も数珠も用意してない。
あぁ~少しでもバックに詰めてくればよかった。
どうしようかと考えた時、あることを思い出した。
「メガネ!」
「は?」
間抜けな声を出す陸を放っておいて、急いでまだスタジオ内にいた繭ちゃんの元に向かう。
「あーちゃん?」
「あたしのメガネかして!」
同じくポカンとする繭ちゃんにも説明はせずに、彼女が持っていてくれた自分のバックからメガネを取り出してかけた。