地味子の秘密 其の五 VS闇黒のストーカー
山姥たちの標的が完全に、あたしになったのを見て、陸に声をかける。
「陸さ~ん。お疲れ、もうみんなのとこに行っていいよ~」
なんとも、気の抜けた口調だなと自分でも思った。
ん~でも、まったく山姥たちに対して怖くないんだよね。
憤怒の形相で睨まれていても。
あたしの許可が出たので、陸はさっとみんながいたスタジオの隅に移動した。
それをチラッと横目で見ていた山姥のひとりが、あたしに問いかけてくる。
「人間どもを集めたら、狩りやすくなるのはおいらたちだぞ?」
「あらそう?」
ニッコリと笑って手だけで、『やれるものならどうぞ?』と示した。
――ビリッ
山姥たちの妖気が強くなる。
その瞬間―――。
「キャアア!」
柚莉と零ちゃんの悲鳴が聞こえた。
山姥たち6人が、みんながいるスタジオの隅に向かって襲い掛かろうとしてる。
「……指一本触れられないことをわからせてやる」
その場から動くこともなく、ポケットから十数枚の呪符を取り出すと、みんなのいる方向に向けて一気に放った。
「陸さ~ん。お疲れ、もうみんなのとこに行っていいよ~」
なんとも、気の抜けた口調だなと自分でも思った。
ん~でも、まったく山姥たちに対して怖くないんだよね。
憤怒の形相で睨まれていても。
あたしの許可が出たので、陸はさっとみんながいたスタジオの隅に移動した。
それをチラッと横目で見ていた山姥のひとりが、あたしに問いかけてくる。
「人間どもを集めたら、狩りやすくなるのはおいらたちだぞ?」
「あらそう?」
ニッコリと笑って手だけで、『やれるものならどうぞ?』と示した。
――ビリッ
山姥たちの妖気が強くなる。
その瞬間―――。
「キャアア!」
柚莉と零ちゃんの悲鳴が聞こえた。
山姥たち6人が、みんながいるスタジオの隅に向かって襲い掛かろうとしてる。
「……指一本触れられないことをわからせてやる」
その場から動くこともなく、ポケットから十数枚の呪符を取り出すと、みんなのいる方向に向けて一気に放った。