地味子の秘密 其の五 VS闇黒のストーカー
あ~疲れた……もう帰りたい。

あぁそうだ、これは忘れちゃいけない。


「すみませんが、今までの見たこと聞いたこと。すべて秘密にして頂けませんか? 一般人に妖怪の存在が知られて広まれば、パニックを起こす可能性があるので……」


有無を言わせないように、陸のマネをして圧力をかけたような笑みを作った。


いや、できてるかは分かんないけどね。


すると。



「「「「「「わかりました……」」」」」」



全員からそう返ってくる。


よし、よかった!


ちーちゃんたちに話しかけるために座り込んでいた床から立ち上がる。


その時。


「でも……このケガどーする?」


雷って人のヒソヒソ話が聞こえた。


「今日はともかく……明日は、滝本財閥の仕事だろう?」


メガネをかけた……えっと、名前は忘れた男の人が言う。


「どうしよう……僕たちの社長、仕事が来てものすごく嬉しがってたよね。大企業だから。でもこれじゃ……明日はムリだよ」


女の子よりもかわいい顔をした人がそう続けた。


彼らの会話を聞いて、チラッと陸を見る。


今の会話聞いてたかな?と思ったけど、陸は会長と話していてこっちを見てもいない。


そして、改めてjunkieメンバーを見る。


全員、手足や顔に切り傷や擦り傷があった。


明日、陸の会社との仕事があるんだよね?


これじゃ、まずできないことは確かだ。


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