地味子の秘密 其の五 VS闇黒のストーカー
だが、他のメンバーは少し後ろから見ているだけだったが……コイツは杏の顔を興味津々という感じで見てくる。
ゲッ……また惚れられたか?
雷は俺よりも身長が低かったので、俺から見下ろされているような感じ。
ヤツは杏の顔を覗き込む。
「なにか?」
笑顔を張り付けて、問いかけた。
「コイツ、本当にさっきのヤツか?」
「そうだけど」
「さっきの術って言うのか? 神業みたいだったな!」
「……」
無言で雷を見下ろす。
コイツ、何が言いたい?
ジッと見ていたら、迎えの車が到着した。
――ガチャ!
「社長!」
車の中から、血相を変えた秘書の北原が出てくる。
「なんでお前がいる」
俺が呼んだのは、梶原さんの運転する車だけで、秘書まで呼んだ覚えはない。
ギロリと睨むと、北原は小さくなりながら返してきた。
「あ、あのっ……今日社長がテレビに出られると聞いて……そのお迎えの待機を……いやっでも、今は杏樹様がっ……!」
雷同様、何が言いたいのか、さっぱりわかんねえ。
「まったく、もういい。この近くのホテルをどこでもいいから一室取れ」
ため息をつきながら、命令した。
「社長。ここからですと、レガリアが1番近いのですが……」
少し考えたらしい北原から、とあるホテルの名前が出る。
ゲッ……また惚れられたか?
雷は俺よりも身長が低かったので、俺から見下ろされているような感じ。
ヤツは杏の顔を覗き込む。
「なにか?」
笑顔を張り付けて、問いかけた。
「コイツ、本当にさっきのヤツか?」
「そうだけど」
「さっきの術って言うのか? 神業みたいだったな!」
「……」
無言で雷を見下ろす。
コイツ、何が言いたい?
ジッと見ていたら、迎えの車が到着した。
――ガチャ!
「社長!」
車の中から、血相を変えた秘書の北原が出てくる。
「なんでお前がいる」
俺が呼んだのは、梶原さんの運転する車だけで、秘書まで呼んだ覚えはない。
ギロリと睨むと、北原は小さくなりながら返してきた。
「あ、あのっ……今日社長がテレビに出られると聞いて……そのお迎えの待機を……いやっでも、今は杏樹様がっ……!」
雷同様、何が言いたいのか、さっぱりわかんねえ。
「まったく、もういい。この近くのホテルをどこでもいいから一室取れ」
ため息をつきながら、命令した。
「社長。ここからですと、レガリアが1番近いのですが……」
少し考えたらしい北原から、とあるホテルの名前が出る。