地味子の秘密 其の五 VS闇黒のストーカー
隣を歩く陸が問いかけてきた。
「門にも、玄関にも鍵かけてないだろ?」
「うん」
「強盗とか入ったらどうするんだよ」
ヤツの考えに、フフッと笑う。
「うち、陰陽師でしょ? じいちゃんがね、結界を張ってるんだ。家の人間が許可しない限りは、入れないようになってるの」
「マジ?」
「うん。だから、鍵とかはかけないの」
初めて知った陸は、じいちゃんのすごさにびっくりしてた。
こんな芸当ができるのも、一族の中ではじいちゃんだけ。
そんなことを話していたら、自宅の広い庭を抜けて、玄関まで着く。
――ガチャ……
「ただいま~」
なんも考えずに、扉を開けた瞬間。
「杏樹~?」
「ヒイッ!」
玄関先で待っていたのは、仁王立ちのじいちゃん。
お顔が、ものすごく怒っておられます!!
とっさに、陸の後ろに隠れた。
「こら杏樹っ! 陸くんに隠れるんじゃない!」
じいちゃんの怒鳴る声が、家中に響きそうだ。
――ヒョコッ……
ちょっとだけ、陸の背中から顔を出す。
「杏樹~! また陸くんに迷惑をかけよって!」
「ご、ごめんなさい」
怒られないと思っていたのに、怒られた……。
自分の体を陸の背に隠した。
この晩、じいちゃんの説教が朝まで続いたのは言うまでもない。
「門にも、玄関にも鍵かけてないだろ?」
「うん」
「強盗とか入ったらどうするんだよ」
ヤツの考えに、フフッと笑う。
「うち、陰陽師でしょ? じいちゃんがね、結界を張ってるんだ。家の人間が許可しない限りは、入れないようになってるの」
「マジ?」
「うん。だから、鍵とかはかけないの」
初めて知った陸は、じいちゃんのすごさにびっくりしてた。
こんな芸当ができるのも、一族の中ではじいちゃんだけ。
そんなことを話していたら、自宅の広い庭を抜けて、玄関まで着く。
――ガチャ……
「ただいま~」
なんも考えずに、扉を開けた瞬間。
「杏樹~?」
「ヒイッ!」
玄関先で待っていたのは、仁王立ちのじいちゃん。
お顔が、ものすごく怒っておられます!!
とっさに、陸の後ろに隠れた。
「こら杏樹っ! 陸くんに隠れるんじゃない!」
じいちゃんの怒鳴る声が、家中に響きそうだ。
――ヒョコッ……
ちょっとだけ、陸の背中から顔を出す。
「杏樹~! また陸くんに迷惑をかけよって!」
「ご、ごめんなさい」
怒られないと思っていたのに、怒られた……。
自分の体を陸の背に隠した。
この晩、じいちゃんの説教が朝まで続いたのは言うまでもない。