地味子の秘密 其の五 VS闇黒のストーカー
見鬼じゃなきゃ……姿は見えないし、声も聞こえない。
まぁ、あたしたち以外に周りに誰も人間がいないからできることなんだけどね。
すると。
「なぁ~食いモンもってねえか? 腹減ってさ~」
イモリの雑鬼が二足で立ち上がり、短い手でお腹をポンポンと叩いて見せた。
イモリでも二足で立てるのね。ちょっとビックリ。
地面を張っていた時より、目線の高さが変わるし……地面に伸びる尻尾の長さを抜いたら身長は、70センチくらい。
そんなことを考えつつ、バックの中をあさる。
たしか、間食用にクッキーを持ってたような……。
「あった。はい」
少ししゃがみこみ、雑鬼に渡した。
「おぉ~サンキュ杏姉!」
クッキーの入った袋を器用に前足でビリビリと破り、食べだす。
「おいしい?」
「うんめぇ~」
嬉々としてクッキーを口に運ぶイモリをほほえましく見つめていた時だった。
「あ、そうだ杏姉」
「なあに?」
雑鬼が思い出したような表情で、話し始める。
「お前さん、気ィつけろよ?」
「はい?」
突然、意味の分からないことを言われて、ポカンと口を開けた。
気を付けるって何に?
イモリの話の続きを聞こうと、その場にしゃがむ。
あたしが聞く体勢になったからか、クッキーを手に取ったまま口を開いた。
「俺ら、雑鬼たちの間での話だけど……杏姉、何かに巻き込まれようとしてる。友達やお前さんの彼氏もな?」
「え? どういうこと?」
穏やかでない言葉に、顔をしかめる。
まぁ、あたしたち以外に周りに誰も人間がいないからできることなんだけどね。
すると。
「なぁ~食いモンもってねえか? 腹減ってさ~」
イモリの雑鬼が二足で立ち上がり、短い手でお腹をポンポンと叩いて見せた。
イモリでも二足で立てるのね。ちょっとビックリ。
地面を張っていた時より、目線の高さが変わるし……地面に伸びる尻尾の長さを抜いたら身長は、70センチくらい。
そんなことを考えつつ、バックの中をあさる。
たしか、間食用にクッキーを持ってたような……。
「あった。はい」
少ししゃがみこみ、雑鬼に渡した。
「おぉ~サンキュ杏姉!」
クッキーの入った袋を器用に前足でビリビリと破り、食べだす。
「おいしい?」
「うんめぇ~」
嬉々としてクッキーを口に運ぶイモリをほほえましく見つめていた時だった。
「あ、そうだ杏姉」
「なあに?」
雑鬼が思い出したような表情で、話し始める。
「お前さん、気ィつけろよ?」
「はい?」
突然、意味の分からないことを言われて、ポカンと口を開けた。
気を付けるって何に?
イモリの話の続きを聞こうと、その場にしゃがむ。
あたしが聞く体勢になったからか、クッキーを手に取ったまま口を開いた。
「俺ら、雑鬼たちの間での話だけど……杏姉、何かに巻き込まれようとしてる。友達やお前さんの彼氏もな?」
「え? どういうこと?」
穏やかでない言葉に、顔をしかめる。