地味子の秘密 其の五 VS闇黒のストーカー
だけど―――。







「よかった……もう安心だから……」







そんな声が聞こえた瞬間。





――バタンッ……





「あーちゃん?」





繭が、名前を呼ぶのと変わらないくらいに……杏がその場に倒れた。






「杏樹っ!」




蓮や悠、雅人のことなんて、頭から吹っ飛ぶほどの衝撃。




彼女が倒れている処置室へと向かう。


やめてくれ、あんな思いはもう嫌だ。

頼むから……っ……!


過去のことを思い出しながら、杏の体を抱き起こした。





「あーちゃん?」

「杏樹!?」




名前を呼ぶが、彼女は……ピクリともしなかったーーー。









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